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2016.03.24

Monthly Report お知らせ

Monthly Report! topics & recommend! vol.25【リニューアル情報&出演者インタビュー!/博多座】

博多座16年目のリニューアル!
お披露目はあの超人気作『ワンピース』!


開業以来16年目の《博多座》が開場以来初めての大幅リニューアル工事に着手! 照明や音響をはじめ、”宙乗り”といった演出効果もグンとパワーアップ! 売店やホールまでも一新という規模感で4月2日(土)を迎える予定です! その日は、リニューアルオープン記念公演となる四代目市川猿之助による「スーパー歌舞伎Ⅱ『ワンピース』」の初日! 新しい博多座、そして『ワンピース』の魅力を、役者陣の特別インタビューと合わせてご紹介します!

 

待ちきれない!
新しい「博多座」は
どうなるの??

「斜め宙乗り」に注目! オープン以来、16年間、博多のまちに演劇という新しい文化を花咲かせてくれた博多座。今回の改装工事は土台に手を入れる、かなり骨太なリニューアルとなります。たとえば、新たな照明機材を取り入れることで、多様な舞台演出により柔軟に対応。音響も最新デジタル仕様となり、より臨場感のある音を耳だけでなく身体で感じられることでしょう。また、博多座の醍醐味である歌舞伎の”宙乗り”演出も大幅にパワーアップ!客席上空を横断する「斜め宙乗り」を可能にしました。花道のすっぽん上部から一気に3階客席まで舞い翔く演者の姿には興奮度マックス!もちろん、今回のリニューアル記念公演「スーパー歌舞伎Ⅱ『ワンピース』」でも宙乗りは注目のシーン。ここは最大のチェックポイントです! 余談ですが、新しい宙乗りを最高に堪能できる3階席は即完売とか。特等席より早く”C席”がウレるとは、これも博多座ならではの珍事ですね。

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ステージを陰で支える舞台装置を変えることで、より多彩な演出にも対応
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アクロバティックな演出を支える宙乗り! この臨場感は博多座でしか味わえません

 

幕間もより充実!

演者側だけでなく、観るお客さまにも直接的な恩恵が!客席1階のカーペットをすべて張り替え、より快適な座り心地での観劇が実現します。また、椅子はすべて特注にて今後、2年をかけて全面的な補修が行われます。またホワイエの空間に快適なゆとりをつくるため、1階カウンターやロッカーも奥へ移動。幕間の混雑時もゆっくり過ごしていただけることでしょう。売店コーナーも規格デザインを統一して新装。新しいショップや商品も登場します!リニューアル記念のアイテムは見逃せませんね。

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工事は3月31日(木)まで。新しいカーペットに足を踏み入れるのが待ち遠しい!
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客席から取り外されズラリと並ぶ椅子。 出番を今か今かと待っているよう。
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1階ロビーの仕上りイメージ図。美しく統一された高級感あふれる空間に。

 

リニューアル記念公演は
「ワンピース歌舞伎の最終完成形」

この新しくなった博多座のセカンド・デビューにふさわしい、リニューアル記念公演の第一弾は「スーパー歌舞伎Ⅱ『ワンピース』」です。主演・演出を、歌舞伎はもちろん現代劇まで幅広い活躍の四代目市川猿之助が手がけます。「週刊少年ジャンプ」連載の世界的大ヒット漫画「ONE PIECE」を歌舞伎化するという、かつてないスケールの企画です。昨年10月・11月の東京公演では歌舞伎ファン、原作ファンばかりでなく、幅広い層の人気を集め、連日超満員のうちに千秋楽を迎えました!ひとつなぎの財宝(ワンピース)をめぐる壮大な原作のストーリーの中でも、特に人気の高い「頂上戦争編」の舞台化ということもあり、垂涎ものです。



四代目市川猿之助襲名以降のスーパー歌舞伎をⅡ(セカンド)と呼ぶそう。
漫画のストーリーをそのまま演じるのではなく、歌舞伎とミックスすることで創り上げた世界観は一見の価値あり!

 

出演陣が語る
本作の見どころ!

さて、先日行われました出演陣による記者会見の様子をご紹介しましょう。演出も手がけた四代目市川猿之助による制作裏話、どうぞ!

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左から中村隼人丈(サンジ、イナズマ役)、市川猿之助丈(演出・ルフィ、ハンコック、シャンクス役)、市川巳之助丈(ゾロ、ボン・クレー、スクアード役)

Q.ではまず、今のお気持ちをお聞かせください。

<猿之助>
今回、博多座リニューアルの第一発目の公演として、このスーパー歌舞伎Ⅱ「ワンピース」歌舞伎を博多座で上演することになりました。これは何回も言っておりますが、博多座は宙乗りも含めて、まさに、“スーパー歌舞伎”が一番美しく映える劇場です。まさに博多座は“スーパー歌舞伎座”! 昨年の初演から、大幅に台本、登場人物に手を入れまして、大阪の3月公演を経てもなお、さらに改定を加えました。”ワンピース歌舞伎の最終完成形”をこの博多座でご覧いただけると思います。

<巳之助>
スーパー歌舞伎Ⅱ「ワンピース」は、昨年の東京公演から、かなり劇的に、進化、変化を遂げているようで、僕自身も今からすごく楽しみにしております。東京公演の際には、自分自身が今まで経験したことのなかった、たくさんのことを経験させていただいて、とても勉強になりましたし、すごく楽しい2か月間を過ごさせていただきました。それがさらにパワーアップして、また「ワンピース」という舞台に立てるということ、とてもうれしく思っております。

<隼人>
私は、博多座の出演は、今回の「ワンピース」で4回目なんですが、劇場がリニューアルをするということで非常に楽しみにしております。昨年の「ワンピース」に出させていただいて、何より一番びっくりしたのは、ふだん歌舞伎を見ない世代、歌舞伎を観たことのない方々がすごく楽しんでみてくださったことです。これがやっぱりひとつ大きなことだと思います。今回のリニューアルの一番最初に、スーパー歌舞伎を上演できるということは、やっぱり何か意味のあることだと僕は思っているので、しっかりと準備をし、集大成という形で臨みたいと思います。

 

Q.原作を読まずに観劇しても楽しめますか?また、演出面で苦労したところがあれば。

<猿之助>
僕自身、全くワンピースを知らずに脚本作りにかかわりました。そこで大事にしたのは、膨大な物語だからこそ『分からない方に分かるようにする』ということです。かといって『ワンピース』ファンに通じなくてはダメだと思いました。ファンの方にも納得していただけるものを作るという面では、非常に苦労しました。 作りながら私も『ワンピース』を勉強しまして、その上で脚本を読んだら、「これはどっちともいけるな」という確信を持つことができました。
演出面で苦労したことは、とにかく考えさせないようにすること。観ている途中に、この人物がこれで…って考え出すというのはまだ余裕があるということですから、そんなことも考えさせないくらい、見せ場の連続にする。わ〜楽しかった!何かわからないけど楽しかったね!っていう芝居を目指そうと思っています。莫大なお金が使えるっていうのであればいいものは作れるんですが、それを限られた予算の中でやるっていうのは、知恵の出しあいです。そういう意味で、スーパー歌舞伎を知り尽くした脚本家の横内謙介さんや伯父(二代目市川猿翁)など、第一人者の人が知恵を出し合って作り上げたので、これは我ながらいい作品になったなと思います。

 

Q.主題歌を"ゆず"の北川悠仁さんが提供されていますが、親交があったのですか?

<猿之助>
もともと親しくさせていただいています。二人で食事をしている時に「今度スーパー歌舞伎っていうのをやるんだけど、「ゆず」のライブのような盛り上がりを歌舞伎でやりたいんだよね」って言ったら、じゃあ二人で何か作りましょうと言ってくれて。それでこの曲を書いてくれました。 「TETOTE」っていう曲には、ジャンルの違う人たちが手と手をつないでという意味があります。ルフィの手が伸びるのも多分そういうことだと僕は感じました。また、ひとつなぎの秘宝(『ワンピース』の意)っていう言葉を、人をつなぐ秘宝だっていうふうに読みかえまして、そういう意味も込めてこの曲をつくってくれました。僕と悠仁の友情の証なんです。そして、それは劇の内容にも重なるんです。

 

Q.原作の尾田栄一郎先生の感想は?

<猿之助>
尾田さんは、観に来てくれた時、涙ぐんでハグをしてくれました。「こんなにうれしいことはない。自分の作品を観て泣いた。ありがとう。」と言ってくれました。二人でハグして…、それが一番、気持ちが伝わりました。

 

Q.東京公演と博多座公演どう変わるんですか?

<猿之助>
初演でやった時に「つまんないな」と思ったところはカット!さらに、観に来ていた知り合いの子どもにウケなかったところも全部カットしました(会場笑)。子どもの意見って確かに的を得てるんですよ。自分が感じてたウィークポイントに限って、そこを突く。痛いところを突いてきますからね。「あぁこれは一番の劇評家だ」って思うんです。
あと、尾上右近君という仲間が加わったので、彼のために役を増やしました。それと共に博多座は宙乗りが映える劇場ですから「斜め宙乗り」を僕だけでやるのはもったいないと。よって、劇中、もう一度宙乗りが出てきますよ!それから、海賊団との闘いがもっと壮絶なものになるのです。 あと、終演時間がもっと早くなりますね。なので、熊本とか周辺の県から来ていただいても、ちゃんと帰れる(笑)。物語がそぎ落とされて短くなる分、洗練されていますのでご安心を。音楽もより工夫を加えた結果、初演の『ワンピース』とまったく“別物”を観る感覚になるかもしれませんね。

そうそう、 もう一人の宙乗りを誰がやるか…それは、期待しておいてください!

 


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博多座リニューアル記念公演「スーパー歌舞伎Ⅱ『ワンピース』」
○日程=4/2(土)〜26(火)
○料金=A席/18,000円、特B席/13,000円、B席/9,800円、C席/5,000円
○問い合わせ=博多座予約センター ☎092−263−5555
http://www.hakataza.co.jp

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