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「闇に刻む光 アジアの木版画運動1930s-2010s」《福岡アジア美術館》

お知らせ

年に1度開催するアジア美術館主催の特別企画展がいよいよ開催!

「闇に刻む光 アジアの木版画運動1930s-2010s」

20181123日(金・祝) 〜 20190120日(日)

 


 

 

木版画は1930年代以後、人々の生活の様子や政治的なメッセージを伝えるために、中国・日本・韓国・シンガポール・インドネシア・ベトナム・インドなどのアジア各地で活発に制作されました。誰でも簡単に制作でき、多くの人に共有される木版画は、今日のインターネット上のSNS(ソーシャルネットワーク・サービス)の先駆けでした。本展では、このような木版画や資料を紹介することによって、民衆が主体となったアジアの現代史から生まれた作品を紹介します。

 

ポスター

 

彫って刷るソーシャル・メディア

木版画は、身近な安い材料で子どもでも簡単に作れ、何枚でも刷れるので、誰でも自分の気持ちを多くの人に伝えたり、身の回りの出来事を知らせることができます。場所も期間も限られた展覧会とはちがって、ポスターにしたり郵送すればさらに多くの人に見せることができます。白と黒の単純な造形は新聞や雑誌に印刷しても十分インパクトを与えられます。木版画は、作り手にも見る人にも、通常の「美術作品」をはるかに超えた「民主的メディア」なのです。いわば今日のインターネット上のSNS(ソーシャルネットワーク・サービス)の先駆けでした。

 

小さな版画がつむぎだす、巨大な歴史

木版画は、簡単な材料と技術で絵を複製できるので、しばしばアジア各地の政治運動・社会運動のなかで制作され流通しました。植民地からの独立運動、独裁政権からの民主化運動、過酷な労働条件の改善運動、環境破壊への抗議などなど。20世紀初頭の植民地時代から今日の反グローバリズム運動に至るまで、抑圧された民衆の苦境を伝え、社会の問題をえぐりだし、遠隔地の人々との連帯を求め、よりよい社会を作る行動をうながすために、木版画はアジア近代化の闘いのなかで重要な役割を果たしたのです。

 

暗黒の世界を切り開く、人間の光

何も彫らない板にインクをのせて刷れば真っ黒です。しかし、板を彫って刷れば、彫った部分が白い光となります。その光を生み出すのは、注意深く力をこめて彫る人間の働きです。その意味で、木版画は、社会の暗黒のなかから自由と独立を求める人々の表現に適しているのです。アジアの木版画の歴史、それは苦悩や闘争や政治的な宣伝の記録を超えて、抑圧された人間が主体的に表現する解放の歴史なのです。

 

◆交流から連帯へ 知られざるアジア内ネットワーク

文化的・民族的な多様性に加えて、20世紀以後の政治観の違いが、アジア諸国間に、また各国・地域のなかで、無数の分断と対立を引き起こし、戦争や紛争の悲劇を生んできました。その一方で、アジア各地の社会は、近代化が引き起こした問題を共有しています。木版画はその素材や技術の簡便さによって、交通や通信手段の発達によるグローバル化以前から、異なる社会に生きながら問題を共有する人たちをつないできました。それは単なる文化交流を超えた共感のネットワークなのです。

 


「闇に刻む光 アジアの木版画運動1930s-2010s」

期間:2018年11月23日(金・祝) 〜 2019年01月20日(日)
会場:企画ギャラリーA/企画ギャラリーB/企画ギャラリーC
料金:一般1000 (800) 円 高大生700 (500) 円 中学生以下無料 ※( )内は、前売り、20人以上の団体

本展特設サイト
https://asiawoodcut.wordpress.com/

福岡アジア美術館ホームページ
http://faam.city.fukuoka.lg.jp/home